RE∞PLAY

第27話 再び図書館で

 どうすればいい? シュンは何度めになるかわからないため息をついた。 シュンは久しぶりに図書館に来ていた。メグと顔を合わせるのが気詰まりで、ひとりで外に出かけたのだ。 あの日からずっと、シュンはまともにメグと口を利いていなかった。 自分がリ…

第26話 拒絶

(お願い、瞬) 裸のメグがシュンに囁く。(でも、俺は……) できない。 だって俺は、君を愛していないから。 シュンは瞼を開けた。 眠っていたのか判然としないまま、気づけば朝になっていた。 夢なのか妄想なのかもわからない。 けれど、そんな淫ら…

第25話 シュンの秘密

 メグの部屋に入ると、シュンは落ち着かない気分で床に敷いてあるクッションに坐りながら言った。「それでさっきの、どういう意味? 俺に向こうに行く資格があるって」「あなたには資格があったのに、こちらの都合で招待されなかったの」「都合って……間違…

第24話 嫉妬

〝難しすぎる!〟〝ほかの子たちとは仲良くなれたし、帰りたくないって言ってくれたけど、この子は約束の期限になる前に帰っちゃうんだよね。作者はなんでこんな子を作ったんだろ〟〝ほんと意地悪だよ。何回挑戦してもうまくいかないから、時間を忘れて課金し…

第23話 半年後(2)

 会計を済ませて店の外に出たとき、メグがいいことを思いついたという表情でシュンを見た。「そうだ、どこかでお菓子を買って、家でお祝いしましょう」「え、いいよ、そんなの。さっきデザート食べたし」「わたしがそうしたいの」 メグがどうしてもと言って…

第22話 半年後(1)

 砂時計の砂が落ちきったのを確認してから、シュンはティーポットから紅茶をカップに注いだ。「メグ、できたよ」 シュンが茶器の載った盆をテーブルに置いてから声をかけると、リビングで携帯電話をいじっていたメグが嬉しそうにソファから立ちあがった。 …

第21話 君の好きなところ

「……だめだ。全然売れない」 シュンは公園のベンチでがっくりと肩を落とした。 何度か改良しても、SNSで宣伝しても、ゲームのダウンロード数はまったく増えなかった。「デートだって、最近は君とこうやって鯛焼き食べてるだけだし」 そう言いながら、…

第20話 デートしてみる(2)

 シュンたちが歩いている大通りは、駅に向かう人間たちで混雑していた。 歩道の右側には等間隔で街路樹が並び、左側には高層ビルが並んでいる。 メグは歩きながら、興味深げに周囲を観察していた。「人がいっぱい。今日はお祭りでもあるの? いろいろ配っ…

第19話 デートしてみる(1)

「それが好きなの?」「うん」 ケースからディスクを出して、再生機にセットしながらシュンは頷いた。円盤は高いから極力買わないようにしているが、これは働きはじめてからすぐに買ったのだ。「瞬はどうして映画が好きなの?」「好きというか……母さんが家…

第18話 フライング

 それからというもの、シュンの読書量は一気に増えた。 特に関心を持ったのは、歴史学や社会学だった。それでシュンは、この社会を息苦しいと感じているのが自分だけではなかったのだとわかって安心した。この国のシステムにはいろいろな問題や欠陥があって…

第17話 葛藤(2)

 そこには、昨日会った男が立っていた。服は違うが、またしても着古した服で、靴は前と同じだった。「身の丈に合うところから始めたね、青年。感心感心」 シュンは胡乱げに微笑んでいる男を見つめた。(……何者なんだよ、この人) 服はくたびれているが、…

第16話 葛藤(1)

 シュンは夢の中で、自分が作ったゲームのキャラクターになっていた。 (やめてくれ。俺はだれとも一緒にいる気はないんだ) そう叫びたいのに、かまってくるプレイヤーには届かない。 どんなに手懐けようとしても無駄だ。 だって俺は、 シュンははっと…